2011年5月10日火曜日

ブス会の密度

連休序盤にみた、『ブス会』( http://busukai.com/index.html )。
私にとって、東京で初めて観る舞台だった。

ストーリーの説明は省くけれど、
女と女の笑顔のうしろにある
じりじりとした嘘と緊張感が
リトルモア地下の、せまいせまい空間で、
喉がカラカラになるほど、濃厚に描かれていた。
使い古された感のある妙にリアルなセット、
女優らの声の自然さ、
どれも、この観客との近くて密な距離感の上で
成り立つ表現なんだなと。

舞台との一体感なんて悠長なものじゃなくて、
その圧迫感のある空気感に、見ているこっちが、
うっすら汗をかくような感じ。

女は共感の生き物だというけれど、
ある意味、演劇という半強制的なコンテクストによって、
女としての共感を強いられているというか。
目を背けたいものに、知らず知らずひっぱられていくような感覚。
そして、ラストは登場人物たちの懺悔、ものすごいカタルシスが待っていた。

序盤からの緊張感と圧迫感、ラストに迎える安堵と開放感。
これが、この演劇の仕掛けなのではないかな。。と勝手に妄想。

どうやら、男と女で受け取り方はちがうようで、
同じく、演劇経験値の低い夫は
ずっと居心地の悪さを感じていたといっていた。

「いつだって、腹にイチモツかかえているの」
そんなブスな心をちょっとでも持ってる女性なら
きっと楽しめるんじゃないかな。

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